2017年12月29日

木造の家の外壁に花鳥の絵「希望」を描きました。

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12月22日(金)、丁度一週間前に長い間描いてきた壁画が完成しました。

この家は石川県能美市にある義本様の新しく新築した別棟の家です。

斜面に面した土地に2階建ての一棟を建てています。

一階と二階の2カ所に玄関があります。

描いたのは二階の玄関横の壁面です。

外壁面は木材の板に塗料を塗ったサイジングの部分です。

描く面積はおよそ2メートル×2メートルより少し広いエリアでした。

壁の前はカーポートになるため、しばらくすればカーポートの屋根が付きます。

そのカーポートが付く前に制作していました。

夕方には西日を受ける方向です。

11月12日にスタートしてから、晴れた日に、または晴れている1〜2時間の間をめがけて描いていました。

それらの経過を含めての写真を掲載します。

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11月になって日が傾き木が影が大きく家にかかってきました。

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完成直前の状態。夕方になる前に晴れているときにと思って撮影しました。


花鳥のイメージ

家主は花鳥が好きだということをプロデューサーから聴いていました。

これまで花や草のイメージをよく描いていたのである意味ピッタリでした。

現場の壁画にかかる前にはスケッチを何枚か起こしています。

スケッチは3日ほど使っています。

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スケッチの一枚



壁画は天気に左右される外での制作

スケッチを含めると合計17日間の晴れ間に制作しました。

外で絵を描くというのは天気に左右されます。

天気いかんで制作の日程が大きく変わりました。

そのことも今回の体験の一つです。

その内1日は曇り模様の天気が小雨から本降りの雨に変わる時間にテントを張って制作してみました。

しかし雨だと、雨水がテントに溜まります。

その大量の水がかなり溜まって、もう落ちると分かり止めました。

雨でも描こうと思えば描けますが、かなり効率が悪いです。

だから、晴れた日に落ち着いて描こうと思えました。

雨の日にも描く体験ができたということです。




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初めてに近い油性ペイントでの制作

後に成って計算してみると、14日間現場にいて制作したことになります。

1日一回のセッションとして、一回はおよそ2時間でした。

長いときは3〜4時間ぶっとおしということもありましたが、それは1日くらいです。

短い時は1時間程です。

平均して1日に2〜3色の色を置いていきました。

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画面が大きいので一気に描けなかったということもありますが、外壁用のペンキの乾きが早いためもという理由もあります。

油性ペンキを使ったのは、外壁だからです。

最初に絵具を選ぶときに、希望はアクリル絵具でした。

しかし、施行に携わるTAKATA建築のプロの考えとして、耐光性、耐性を考え油性ペンキに決定しました。

外壁用として、油性ペンキが塗料の中で最も安心できるからです。

もともと油画を描いたことがほぼ無いので、まるで油絵を描いている様なものなのだろうかと想像しながら描いていました。

ペンキはとにかく乾くのが早いのです。

乾いた時のために、塗料の粘度を緩めるため、一応薄め液は用意していました。

ですが、潤め液を加えた状態は、薄い絵具になり薄い表現には向いています。

また塗料が垂れて流れてしまいます。

まだまだ油性の塗料に慣れていないということもありましたが、薄め液は入れずに原液のまま油性ペンキを使うことにしました。

とにかく、絵具が垂れないようにするためです。

床には絵具が落ちた時のための保護のため、養生シートは敷いていますが、風で外壁に飛ぶこともあります。

実際にそのようにして壁に飛んだのは一カ所一滴ほどでした。

そこの補修に壁と同じ様な色をぬれば目立たなくなります。

油性ペンキはアクリル絵具ほどの色数がそろっていません。

あまりにも少ない色数です。

これまで水性のアクリル絵具に慣れていたので、描きずらい面はありました。

しかし、それはそれ。

描くしかありません。

また一つ技術を自分なりに習得する機会でした。

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原色に無い色は、混色しました。

特に紫は原色では見当たらず、青と赤、白やシルバー等を混ぜてみました。

シルバーは、色を薄める役目もありましたが、反射光るので面白いです。

絵具皿は使い捨ての紙容器を使いました。

透明や半透明のプラスチックコップだと油性ペンキが通過して穴があきました。

ある程度の厚さのある紙だとペンキは通過しませんでした。

紙皿に絵具を3色前後のせて、混色しながら塗って行きます。

あまり大量に絵具を紙皿に乗せておいても乾いてしまいます。

そのようにして描ける文量は決まっていました。

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制作途中の状態。ここから色が変わっていきました。



その日の最初に描く色を決めてから制作

面積が大きいと、一気に描きたいと思っても描けません。

ある程度計画を立てて進めます。

最初はスケッチをそのまま拡大する。

色付けの初めはメインの色となるグリーンを中心に塗り出す。

少しずつ色を加えていく。

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できるだけ単純にならないように、多色になるように意識しました。

多色だと様々なイメージを出し易く、観る人も受け易いです。

賑やかです。

いろんな色があるので、色んな心の状態でも見ることができます。

赤やオレンジのように元気で活発な状態の時に見ることができる。

逆に言えば、赤やオレンジをみることで元気に活発にもなれます。

水色や青色ですっきりとしたり爽やかさや静かな感覚を受けることもできます。

色にはいろいろな心理効果がありますから、多色だと様々は人の様々な状態にも対応できることになりそうです。

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背景の紅葉が綺麗です。向こうに見える紅葉は石川動物園や丘陵公園側です。能美市は丘陵があるため自然の中に町がとけ込む感覚があります。


今回のテーマは感謝と愛と希望

家主様は、能美市のこの地でいろいろと貢献されてきた方です。

芸術、アートの方面に関して尽くしてくださったかただと聴いていました。

普通、家を立てて外壁に絵を描かせてくれることなどめったにありません。

こんな機会はあまりなくのです。

この仕事に感謝してありがたく受けました。

地域を愛してくれたことに感謝して少しでもお返しができるようにという願いもありました。

また、この絵をずっと見ることに成る地域の人たちに、この家を訪れてたまたま見てくれた人に感謝の気持ちを込めています。

これからこの地がさらにアート方面で豊かになりますようにという願いも込めています。

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この絵の中に鳥が3羽飛んでいることに気づきましたか?

家主さんが花鳥好きだということから、花のような模様と鳥が描かれています。

「この絵に鳥がいるのが分かりますか?」と会う人に質問しました。

見ての通り花のイメージはすぐに分かります。

しかし、鳥をこの絵からすぐ見つけた人は割と少ないのでした。

子どもでも見つけられる場合と見つけられない場合があります。

見つける人は、すぐに見つけました。

画面の右に向って、鳥が3羽飛んでいます。

大きく羽根を広げています。

左からお父さん鳥、真ん中にお母さん鳥、一番右に小さな赤ちゃん鳥が飛んでいます。

簡単なトリックアートとも言えます。

でも、びっくりさせるようなトリックアートのような大げさな表現はしていません。

愛と希望に満ちた感覚になるように意識しました。


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posted by ライトーダ at 15:41| Comment(0) | デコル・マルカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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写真素材 PIXTA