2017年11月21日

ガラスペンダントへのペイント

能美市に建築中の新しい家の外壁と、玄関内の照明器具ガラスペンダントに描く絵の依頼を受けました。

今回はガラスペンダントの写真を投稿します。
完成し取付けた写真と、制作過程の写真があります。
まずは、玄関に取付けた写真から。

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二階玄関の小部屋の天井アングル。右のはエレベータードア、正面が玄関ドアです。

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照明器具(ガラスペンダント)のアップ。塗料の厚みがでていました。

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ガラス越しにクリアライトの光が天井に写っています。ガラスペンダントに描いた文様は天井に影となって映っていますが、形はほとんど判別できません。しかし意図せず広がり感のある雲のような模様になっています。依頼してくださった建築会社の担当の方は沢山の鳥が勢いよく飛び立っているような感じがしたと言っていました。

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玄関の照明のガラスペンダントに描く模様の塗料は、ガラス専用の絵具「ヴィトラーユ(Vitrail)」の黒を使用しました。ガラスに描くのは初めての試みです。以前、和紙に描いた様なカスレがでないだろうかと、検討していました。一応カスレらしきものはでましたが、和紙のようなひっかかりがないため思ったようにコントロール出来ないとわかり、カスレをだすのを止めました。塗料の性質として、トロリとした溜めを意識して描いていきました。

全体の花のような蓮の花ともいえそうな文様デザインは、1998年ころに制作を開始したデザインでした。またそのデザインの形の元となっているのは、以前の1991年ころに旅をした先で見つけた地面に描かれた文様からです。その模様に感動して書籍から探したのが「RANGAVALLI」(ランゴリ)という名前のついた花を意味した模様集でした。そのデザインしたデータを調整してプリントしています。

写真は制作過程を連続して撮影したものです。同じ状態でアングル違いもあります。

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デザインをプリントしてガラスペンダントの表側(外側)に貼ったところ。

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中心から描き始めました。描いているのはガラスペンダントの内側です。デザインのラインの幅に納まるように、唐草風の模様で埋めていきます。

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できるだけ中心に近いところから模様で埋めていきます。ラインに沿って一気に真っすぐ繋げていくことはできません。そんなふうにラインに沿って描いてしまうと、手もとに絵具の乾燥していないところが来てしまいます。

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ガラスが透明なためデザインのプリントとの距離感がつかみにくいです。慎重にしないと筆先が不意についてしまいがちです。一度付いてしまったことがありましたが、文様として外れたところではなく難を逃れました。

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ラインのクロスするところは、唐草模様自体もクロスする感じに描きました。一度描いたラインから、またラインが派生するようなイメージです。下絵デザインのラインの幅を強調するために、点描の点々を要所要所に埋めて行きます。その点も模様の一部となるように置いていきます。

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ここまで描いてきた唐草風の模様だけでは濃度が濃く見え過ぎるため、模様を変えていくことにしました。鳥または天使のような羽根をイメージした模様です。羽根に見えればよくて、また隙間を多めに取っていきます。

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デザインの一番外の外周を描いたところです。ここもこれまでとは違う描き方にして長めの線で締めました。長めの線は手もとが震えがちです。筆の乱れたところは所々点描を添えて行くことで分かりずらくし、かつ模様の一要素と成るように描きました。


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ペイント完成です。



絵具は蓋を開けてすぐの初めはトロリとして、乾燥が進むとドロリとしていきます。何度も塗り重ねて描くことはせず、できるだけ一回で描き切るようにし、足りないところは2度3度塗り重ねとしました。簡易乾燥は1時間ほど、完全乾燥は8時間程と絵具の解説に書かれています。

ガラスペンダントは円錐状の立体になっているため、平面になった下絵のデザインをプリントしたまま貼ってもうまく行きません。均等に要所をカットしてつなぎ合わせてみました。八角形、八つの花びらになっているのでそれぞれの隙間をカットしてつなぎあわせました。

デザインは全体に蓮状の花びらをイメージして、ラインの太い幅の中に、文様を埋め込んでいく構想です。中心から描き始めています。外から描くと手に絵具が付き易く無理です。元々中心から描くタイプの絵でしたから丁度よかったです。埋め込んで行く文様は唐草から始まって、途中で羽根をイメージした文様を入れ、最後の一番端にも唐草の模様を入れていきました。

posted by ライトーダ at 11:01| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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写真素材 PIXTA