2011年10月17日

楽描きの効用

 絵が上手いとか下手だとかは関係なく、絵を描く前の準備体操のような話です。絵を描くためのコツとなるかもしれません。描く前の力を抜いていく方法ともいえます。

 最初に落書きできる紙を用意します。汚してもいいような紙、チラシの裏の白い紙やカレンダーの使わなくなった裏の白いスペースなどを用意します。気軽に落書きできるような紙です。描く画材はなんでもいいのですが、鉛筆やペン、マジック、筆でもいいので、ぐるぐると殴り書きから始めてみてください。

 何かを描くのではなく、線、曲線を描いていきます。手の力と、頭(思考)の力を抜くために行う方法です。

 手には、指と手のひらの部分と手首、肘、肩まであるとして、最初は指だけを使って描きます。手のひらを紙に乗せた状態です。指先が動く範囲のスペースに描くことになります。

 指先だけの動きから次に、手首も加えた動き、次に肘の間接も動かしてみる、そして肩までも動かすくらいと徐々に動きを大きくしてみたり、一度大きな動きをしたら小さくしていったりと画材を使った体操のつもりで動かしていきます。ルールは紙に何かをなぞるということだけです。

 目をつぶってもいいし、あっち向いて描いてもいいのです。紙とペンや鉛筆がつながっていれば何か描かれるわけですから。利き手ではない反対の手で描いてみる、両手で描いてみるというのもアリです。指揮者になったつもりで、タクトの先がペンになって描かれるという感じもいいかもしれません。


 ぐるぐると殴り描きを続けているうちに慣れてくると、初めのころよりも描くことがスムーズになってきます。

 慣れてきたらたら反対回しの方向で描いたり、縦線だけや横線だけのラインを描いてみたり、いろいろなバリエーションで遊んでみてください。気持ちをぶつけるつもりというか、
もし怒りがあれば、思いっきりたたきつけてもいいですし、気持ちが落ち着いてくれば、優しくなぞるように描いてもいいです。自分の気持ちに合わせます。太いペンや細いペンの種類があるといいかもしれません。

 描いているということを忘れるくらいに、始めは思いっきり早くぐるぐるするだけでもいいのです。力の入れ方をいろいろと試します。筆圧を強くする、弱くする。スピードを速く、遅くなどなど。

 直線、曲線、円、渦。強く弱くを一本の線に含める。ギザギザの線、波のような線。四角、三角も。もちろん色を変えてみてもよいのです。自由に、楽に。
 
 そのうちに手の指や間接、手首、肘、肩などが緩んできてリラックスしてるかなーと気がつくことがあるかもしれません。上手いとか下手とか関係なく、下手でいいんです。上手く描く方法ではありません。そのままでしばらくの間、続けてみてください。


IMG_0614_400.jpg


 ぐるぐると殴り描きしたものを見ていると、なにかの形になって見えることがあるかもしれません。小学校や中学校などで机やノートに落書きをしたことはありませんか。何を描くでもなくただ単に鉛筆やペンで何か落書きしていることが誰にでもあっただろうと思います。

 その落書きのような固まりが何かの形に見えそうだったら、そこに具体的なパーツを付けてみたり、その上をもっと塗りつぶしたりしても面白いかもしれません。

 そうやって描き続けて一枚の紙や、あるスペースを全部埋め尽くすくらいにまで描いてみます。もうこれでいいという所まで続けてみてください。気持ちが少しでもすっきりとしたでしょうか。そして少しは手が楽に動くようにはなったでしょうか。

 5分でも10分でも、時によって気の向くままに時間を気にせずに続けてみるだけでも気分転換になるかもしれませんね。

 出来上がった絵?といえるかその落描きは、額に飾るとコンテンポラリーな絵に見えるかもしれませんよ。思いついたら、または一生に一度でもいいですが、楽な気分で楽描きしてみてください。




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posted by ライトーダ at 23:26| 石川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | アートレシピ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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